これぞカートリッジと言う元祖「ウエストレックス」と並んで掲載されているサテン・カートリッジの図も添付しておきます。
電子展望の発行は、昭和44年5月20日となっています。
編集人・編集長は北村 俊一氏、執筆者は山本武夫、根本三男、唐沢裕東、本間公康、寺田淳男の各氏で電子展望編となっています。
サテン M-11, M-11E「スクラッチ・ノイズの激減」とありますが,藤野様より M-11 にはスクラッチ・ノイズが小さくなるような仕掛けがあるというお話をいただき,京都府立図書館で調査してきました(オーディオ雑誌では「無線と実験」だけが永年保存されています).本頁冒頭のリンク「サテン SATIN M-11/E カートリッジ」に掲載されている「無口」をうたった広告は,その仕掛けに関係するようです.また,サテン satinM-11について(私のサイトのリンク集にある「ようこそレコードと音楽&金田式DCアンプの世界に」内)に掲載されているカンチレバーに,その仕掛けがあるそうですが,私の M-11(1976 年に「無線と実験」売買欄で本体のみ中古入手)のカンチレバーでは形も色もそれほど明確ではなく,どちらかと言えば,カンチレバーが部分的に黄土色に薄く変色しているように見え(塗料には見えない),支点側に少し離れた所にもあります.鉄心を持たないでなお高出力を供給するスパイラル・コイル型を維持して,機構,材質を全く一新した新製品で,コンプライアンスが従来の2倍,過渡特性の改善,スクラッチ・ノイズの激減,交換針にグリップをつけて着脱を簡単確実にした.周波数特性,クロストーク,方形波特性の向上とバラツキがなくなった.あらゆる装置で使用して充実した中音域と力強い低音を再生できるようになった,などが改良点.
針先半径:M-11E 0.2 x 0.8 ミル楕円
M-11 0.5, 0.7 ミル丸混変調歪:400 c/s : 4 kc, 200 c/s : 2 kc
ともに +18 dB まで 5 % 以下(水平)インピーダンス:10 〜 20,000 c/s で純抵抗がほぼ 40 Ω 針圧:0.75 〜 4.00 g 最適値 2 g 負荷インピーダンス範囲:20 〜 50 kΩ コンプライアンス:15 x 10 -6 cm/dyne 周波数範囲:5 〜 25,000 c/s +1 dB (12 kc) -3 dB (25 kc) 出力電圧:4 mV ±2 dB, 50 mm/sec RMS CBS STR-120 にて,
クロストーク:-30 dB 以下 (1 kc), -20 dB 以下 (12 kc)自重:14.5 g 定価:M-11 ¥11,900, M-11E ¥14,000