1976 年の雑誌広告

横浜市の大浦様のご提供

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 SATIN恐ろしさの一点









M-117 
 一点の僅かな曖昧さをも嫌悪する潔癖的に曇りのない透徹
した論理と、愛でるポルシェを駆り北欧手作りのパイプを慈
むように燻らすという彼の趣味性がおのずからと醸し出すあ
くまで品位の高い感性。その見事な織成しで独自のハイブラ
ウな録音活動を我々に提出し、常に僕を狂喜に陥れて来たA
氏。彼をして、「実際にレコードを作っている人間としては恐
ろしいカートリッジで、レコードのよさも悪さも引張り出す
という点では現在のところ右に出るものがない」との偽らざ
る実感を言明せしめたM−18E。彼にとどまらず、録音に携
わるレコーディングエンジニアやアーティスト達は、M−117、
M−18シリーズのそのディスクの本性をあばいてしまう恐ろ
しさに、 讃辞と恐怖のため息をもらす。 合唱数十人の中の
唯一人の音程の狂いをも指摘し、全てのメンバーから恐れら
れるほどの恐しい耳を持ち、その録音にはノイマンでは不満
でショップス221−934Cをメインマイクに使いNEW−3M
デッキを倍速76cm/secでまわした組頭B氏も、そのディスク
をM−18BXで検聴すると、カッターへッド・ノイマンSX
−74の音の癖に不満をいだかざるを得なかった。
 京都の午前三時の静寂のうちに、今M−18BXの漆黒を目
の前にすると、ただものではない黒の魔性を感じる。ディス
クレコードが黒ならば、黒のBXはその黒に溶けこみ、自身
を無にしてディスクの本性をむきだしてしまうのだ。純白の
117は、逆にその純な美しい白さで、黒のディスクレコードを
敏感に白と対比させ、その本態をあからさまに映しだす白の
魔性を感じさせるだろう。ディスクの見てはならない世界を
僕に垣間見せる恐ろしさ。
 恐ろしさのメカニズムは、一点と全点の上においてはじめ
て存在できる。一点とは、カッターへッド型支持機構だけが
それを可能とする、カンチレバーの振動支点が真の唯一点で
あり、かつカンチレバーのローリングが皆無なこと。全点と
は、カンチレバー支点が唯一点であることを含めて、全べて
の点にわたってカッターヘッドと同じ機構をカートリッジと
して採用していること。カッターヘッドと同じく鉄芯を使わ
ない空芯MC型・カッターヘッドと同じくゴムを使わない制
動機構・カッターヘッドと同じく高効率コイルを使ったトラ
ンス不要の高出力・カッターヘッドと同じく左右が完全に分
かれたコイルによる精密なセパレーション機構…‥。

●カタログ請求はF係へ(〒100円同封)京都市北区小山下総町47 サテン音響
M-117  ¥12,500 3.5mV   M-117E ¥17,500 3.5mV   M-117X
¥21,000 3.0mV              M-18E ¥25,000 2.5mV
M-18X  ¥32,500 2.0mV   M-18BX ¥42,000 1.5mV



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M-18BX



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