第 2 章 同期発電機空隙磁束密度の測定原理および方法
 2.1 緒言
 2.2 供試発電機の概要
 2.3 測定原理
 2.4 電機子巻線構造を考慮した測定方法
  2.4.1 毎極毎相 3 スロットの発電機の場合
  2.4.2 毎極毎相 4 スロットの発電機の場合
 2.5 Fourier 係数の計算方法
 2.6 結言
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2.1 緒言
 本章では,同期発電機空隙磁束密度のオンライン計測装置の測定原理と測定方法について説明する.
 まず,計測対象となる供試発電機について述べ,発電機内部に巻かれたサーチ・コイルの誘起電圧より空隙磁束密度分布を算定する原理について述べる.次に,電機子巻線構造の異なる 2 種類の発電機に対して,測定原理の適用方法,および空隙磁束密度の算出に用いる Fourier 級数展開の方法について具体的に述べる.

2.6 結言
 本章では,同期発電機空隙磁束密度のオンライン計測装置の測定原理を説明し,電機子巻線構造の異なる 2 種類の発電機を例にとって,測定原理を具体的に適用する方法を説明した.本章で対象とした発電機と電機子巻線構造の異なる発電機に対しても,第 2.4 節と第 2.5 節で説明した適用例にしたがって,使用するサーチ・コイルの本数と位置や,算定方法を変更することによって,容易に対応できる.
 本章で述べた測定方法に基づいて試作した同期発電機空隙磁束密度のオンライン計測装置について,装置のハードウェア構成と動作,およびソフトウェアについて次章で説明する.